女性が健やかに更年期後も過ごせるように、サポートするクリニックでありたいと考えます。
生理不順
初潮をむかえ、数年以内には生理は順調に来るようになるのが普通です。その周期は25日から35日前後(周期の数え方は、生理初日から生理初日で数えます)です。娘さんの生理周期のことで悩まれているお母さんは多いです。親子の会話が十分にできる状態でしたら、お母さんだけ受診して頂き、思春期(身体)の発達状況の確認の仕方などを伺い、基礎体温の説明などをさせて頂き、娘さん自身の診察が必要かどうかも説明します。 ご相談ください。
また順調に来ていた生理が、妊娠出産、高熱を伴う病気、ダイエット、就職や職場環境の変化などを契機に生理が年に数回しか来なくなったり(稀発月経)、無月経となることがあります。長い時間の放置が良くない場合もありますし、自然に回復するものもあります。 ご相談ください。
生理痛
生理期間中の不快感は、人によって千差万別ですね。痛みの場所も下腹部の人もいれば、部痛で大変困られている人もいます。期間も生理初日一日だけの人も、期間中ずっとの人もいます。それぞれ、原因は違っていることが多いです。原因が違えば使うべきクスリも違ってきます。
- 生理の出血が増えてくると痛みは減少してくる場合(生理出血の開始前に痛みがひどい)。
- 生理出血が多い日に痛みがひどい場合。
- 生理出血が終わった後も数日以上痛みが持続する場合。
- 生理と次の生理とのちょうど間くらいに1~2日痛みがある場合(少量の鮮血を伴うことがあるため、生理が月に2回あると感じている場合があります)。
いずれもお話を伺い、診察が必要な場合もあります。子宮筋腫、子宮腺筋症や、子宮内膜症、卵巣嚢腫が見つかる場合もあるかもしれません。
過多月経、貧血症状
ご自身の生理の出血量(経血量)が他の人より多いのか、普通なのかはご理解できていないことが多いです。一般的に生理ナプキンの使用枚数や夜用ナプキンが一杯になるかどうか、などが参考にされます。子宮内膜ポリープ、子宮筋腫、子宮内膜症などの病気が関係していることが多いので、ご心配でしたら受診をお勧めします。過多月経に伴って、貧血が発生していることも多いです。生理が多かったのに、最近は量も減ってきた場合がありますが、貧血が進んだために見かけ上、生理が減ったように感じる場合があります。(重症貧血の場合です)
貧血は、徐々に進行するために、症状としては感じていない場合も多いため、注意が必要です。
ピル(避妊とLEP)相談、緊急避妊薬処方
避妊目的のピル処方を承ります。ただし、処方はネットで購入するのとは違い、当院にも処方の責任を伴います。安全に使用して頂く目的で、沢山一度に購入して頂くことはお勧めしていません。体調の変化を時には伺い(定期的な血液検査などもお勧めし)、安全にご使用頂きたいと考えます。ピルは、黄体ホルモンの種類によって、身体に合うか、合わないか、個人差があります。このため、当院は数種類のピルを用意して万全の体制でご来院をお待ちしています。
LEP(低容量エストロゲン+プロゲスチン)について
月経困難症(生理痛など)、過多月経の治療薬として保険適用がある、低容量ピルがあります。通常 避妊で使用競れているピルと同等(あるいはさらに低用量化されているもの)です。このような症状がおありの方は、保険適用です。ご相談ください。
とても効果があると感じています。年齢、基礎疾患の有無によりお勧めできない場合もあります。
緊急避妊薬
当院でも取り扱いはあります。避妊失敗後一度だけ内服すれば効果があるとされています。
避妊失敗後48時間以内の内服が推奨されています。効果は100%保証されるものではありません。
排卵を遅らせることが作用機序の大半とされています。このため少しでも早い内服が必要です。また、まだ排卵までの時間が考えられる場合や、既に排卵したあとと考えられる場合は、緊急避妊薬とは違う対応の方が確実性や安全性で優れていると考えられることもあります。このため、薬局で手軽に購入できるようにしない方が良いとされていました。
このような避妊の失敗で心配された場合は、今後の避妊方法について、ぜひご相談ください。
更年期悩み相談
40歳代後半から55歳前後までを更年期と言います。一般的に、性成熟期の後に訪れるホルモン環境の変化が起こる時期とされています。それまでホルモン的には安定していて排卵の有無はあっても比較的安定的に生理周期があった女性が、生理を安定的に発生できなくなります。
生理の出血が続いたり、生理が何ヶ月も来なかったり。ホルモン的には、卵巣からのホルモン分泌が減少し、そのホルモン分泌を制御している脳下垂体と言うところが暴走している状態となります。
ほてり感、イライラ感、無力感、お肌の乾燥感など多彩な症状に悩まされます。その後、生涯続くのではないかと、不安になる方も多いです。また、この年齢の女性はちょうど親の介護、子供の受験、就職、夫の定年退職、病気などで環境的にも大変な時期であることがさらに症状を悪化させがちです。
現在は、症状に合わせて多彩なクスリが開発され、症状を軽減することが可能になっています。ご相談ください。
思春期の悩み相談
親にとっては、一度は経験したことですから、甘く見がちです。しかし、この年代の人たちにとっては、とても大切なことばかりです。尾崎豊ではありませんが、「大人は 何もわかってくれない。わかってくれようとしてくれない」のです。
ホルモン的に第2次性徴の開始から数年間は、あまりに身体の変化が大きいために、身体と精神のバランスをとることがとても難しいものです。そのことを大人が理解して、聞くつもりで対応する必要があります。
精神的な事柄について、当院が協力出来ることは多くはありませんが、この時期の性の悩み、生理の悩みには出来るだけ寄り添って行きたいと考えます。
診察時間中は、他の患者様のこともあり対応仕切れないこともあります。お電話で時間を調整して対応したいと思います。
おりものの悩み相談
ちょっと疲れ気味、仕事が忙しくてトイレに自由に行けなかった、寝不足。
などが原因で、おりものの変化に悩むことが多いです。
かゆみを伴うものはカンジダ(真菌:カビの一種)やトリコモナス(原虫)が原因のことが多いです。また、少し泡立っている感じ(泡沫状)だと淋病や細菌性腟症のこともあります。ただ流れるように多くなっている(クラミジアに多いです)とか、臭いを伴っているもの(細菌性腟症)は悩んでいるのに受診しにくい場合もあるかもしれません。
現在、治療薬がドラッグストアで購入可能なものは、カンジダ腟炎と一部の細菌性腟炎です。しかし、使用方法が良くないと、繰り返し炎症を起こすような体質となってしまう場合があります。
自己判断せず、受診されることをお勧めしたいです。
性病の悩み相談
ネットで調べると、自分が大変な病気をうつされたと考えてしまいます。また、疾患によっては、その後の不妊症の原因となる病気が多いのも特徴です。現在、ネットで検査キットが購入出来るものもあり、郵送するとネットで結果が確認できるものもあります。信頼出来るキットもあるでしょうが、あまり信頼できないものもあります。
このような病気は、結果が出るまでの間、とても精神的に辛いですね。
当院では、検査会社の協議し、出来るだけ結果報告が早く出来るように心がけています。
また、(自費にはなりますが)クラミジア、淋菌につきましては迅速検査のキットも取りそろえています。
性器ヘルペス、尖圭コンジローマなどは診断されたら速やかに治療開始出来るよう対応しています。
ホルモン検査
すべての血液検査は、医師が必要と考えた時に実施されることはご存知の通りです。それ以外の希望による検査は保険診療の範囲外(つまり自費診療)です。
しかし、年齢相応の身体の変化でないと自分で感じている時、ご自身の女性ホルモンの分泌量について知りたいと言うのは、自然な感情だと思います。
- 30歳代なのに、生理が来なくなっている。
- 生理の量が少ないような気がする。
- まだ45歳なのに身体がだるい、眠れない、起きれない、火照る。
- 15歳なのに生理が。
などなど、異常と断定出来なくても、なんだかおかしい。ということはありますよね。
ホルモン検査をしてみるのが、納得して治療に取り組めるきっかけになることもあります。
治療法は、必ずしもホルモン剤ではなく、サプリメントだったり、保湿剤だったり、漢方薬のこともあるでしょう。
このような、相談にお越しください。