産婦人科医の人生

先日、同じ医局出身で個人的にお世話になった先輩の産婦人科医師が亡くなられました。
年齢もごく近く、正直 ショックでした。
先輩は開業医としても先輩で、殆どの診療をお一人でこなし、夜間の出産も含め、殆ど一人でこなされていました。
私は岐阜市菅生(鏡島大橋北)に2002年に開業し開業医としての人生を開始しましたが、少し忙しくなった時点で多くの先輩、後輩の先生方の協力を得て、頑張ってきました。
先生は、開業した場所が 私より他の医師の協力を得にくいということもあり、ご苦労はいかばかりであったでしょう。
本日、告別式でした。
譲渡したクリニックの旧職員の皆様が一同に集まってみえました。
苦楽を共にした同士のような、あるいは家族のような皆さんだったのかもしれません。

私は昨年 年初に体調に自信がなくなり、クリニックを譲渡しました。
そして、毎晩の当直の生活を終了としました。
当直の医師がいる日でも、何か事故につながりそうなことが進行していないか気になって夜も熟睡できていないような生活。
これが長かったせいでしょうか、クリニックを譲渡して(責任者でなくなって)も、深夜に(呼び出されたのに)寝過ごしたような気がして、ふと深夜に目が醒める日は1ヶ月以上続きました。
最近は愛犬の散歩をねだる吠え声で目が醒めるようになりました。

その先輩は、病気で倒れられるまで、ずっと産婦人科医の生活だったと思います。

今回は 本当に考えさせられました。

年齢がいくと深夜の出産に立ち会ったあと、朝から外来診療をこなすことが難しくなります。
疲れた顔をして頑張っている産婦人科医がいましたら、何卒ご容赦してやってください。

わたしは、深夜の出産立ち会いの生活を終了しました。
その立場から、まだ皆様のお役にたてることがないか、今一度 考えてみます。

先輩先生の ご冥福をお祈り申し上げます。

合掌